本校卒業生で、全日本空手道選手権で3連覇を達成した崎山優成選手(24)が4月から母校で事務職員として勤務しています。広報業務に携わる傍ら、空手道部コーチとして父幸一監督らとともに後進を指導。世界選手権優勝という悲願に向かって自身の鍛錬にも励む新しいステージが始まりました。
崎山選手は3年時にインターハイの組手で個人、団体とも優勝。近畿大工学部に進学後は2018年の世界プレミアリーグを制し、体重無差別で争う全日本選手権では2020年から3連覇を達成しました。
輝かしい戦績の中、唯一手が届いていないのが世界選手権王者。昨年のハンガリー大会では優勝候補を倒しながら4回戦で苦杯を喫しました。
「現役選手として最大の目標はやはり世界選手権の頂点。母校で後輩を教えながら夢をかなえたい。部員たちの兄貴役として、監督には言いにくいことも気軽に相談してくれたり、頼ってくれたりする存在になれれば」。そう話す崎山選手ですが、部員にとっては、仰ぎ見るあこがれの空手家。藤原聖男子主将は「日本一の先輩に毎日教えてもらえて、幸せです。技術はもちろん,メンタル面の強さもしっかり学びたい」と目を輝かせています。
世界選手権出場はランキング上位者に限られるため、出場枠を獲得するため年に数回は海外遠征へ。慌ただしい日々が続きますが、「新しい仕事に早く慣れて、母校のためにも自分のためにも頑張りたい。空手界で活躍する選手が香川からたくさん出てくるよう、小、中学生の育成にも力を入れたい」と意欲を燃やしています。