進路選択や仕事のこと、先輩教えて! /卒業生4人招き特別授業

 

 実社会で活躍している先輩から進路選択や職業について学ぼうと21日、1、2年生を対象にしたキャリア教育特別授業「卒業生講話」を体育館で開催しました。卒業生4人の経験談やアドバイスに生徒たちは真剣な面持ちで耳を傾けていました。

 本校と穴吹専門学校グループが連携して取り組んでいる「21世紀型専門人材の育成プログラムの開発と実証実験」の一環として実施。卒業生4人の職業はシステムエンジニア、看護師、自動車整備士、理学療法士。本校から穴吹グループの専門学校や医療大学校に進み、現在は地元の企業や病院に勤務している、いずれも20代半ばの社会人です。

 卒業生は「高校時代の職業意識」「現在の職業を目指すきっかけ」「仕事での経験や気づき」などについてそれぞれコメント。高校時代の職業意識については「中学生のころから夢だった」という看護師を除けば、「何も決めていなかった。(進路選択の時期が近づいて)だんだん焦ってイライラしていた」「漠然と技術職を目指そうかなと思っていた程度」など、率直に吐露する発言が目立ちました。

 仕事での経験や気づきでは「常に新しい情報や技術にアンテナを張って、最新のものを(取引相手に)提案することを心掛けている」「患者さんが元気に退院していく姿に接することや、家族を忘れた認知症の患者さんが、毎日声掛けする看護師のことは覚えていてくれることが仕事のモチベーションになっている」「お客さんから、ありがとうと感謝されるのが一番うれしい」「本校の担任の先生から『世の中甘くない』と言われたことがあるが、今ならよく分かる。社会人の仕事には常に責任がつきまとうから」など。

 最後の「高校生へのメッセージ」では、「将来に不安や悩みを持っている人が多いと思うけど、みんな経験してきたこと。一人で抱え込まずに誰かに相談して」「一人の力には限界がある。私は先生と友達のおかげで、進路を選べた」「今はどこからでも情報が入手できる時代。事前にしっかり調べて」「将来の夢がまだない人は、いろんなことに興味を持ってほしい」など、自助努力とともに、周囲の力を借りる大切さも強調されました。

 ご参加くださった卒業生のみなさんの仕事に対する真摯な姿勢や後輩への思いやりある助言はきっと、生徒たちの大きな励ましと参考になったと思います。ありがとうございました。