庁舎跡地どう活用/生徒の声、財務局へ

 国の合同庁舎跡地に何ができればいいと思いますか? 高校生の声を聴かせて―四国財務局のこんな要請を受け、生徒たちが同局職員のインタビューに答えながら街づくりを考える意見交換会が28日、本校で開かれました。 

 活用の検討対象となっているのは、本校にほど近い旧高松第二地方合同庁舎が建つ土地(高松市松島町)。国が所有権を保持したまま民間事業者などに貸し付ける「留保財産」として、活用方法を四国財務局が香川大の学生とともに検討しています。その中で「地域で学校生活をしている高校生の生の声を聴くことが、街づくりを考えるうえで重要」との提言があり、本校と高松商に協力依頼がありました。

 この日は両校から生徒3人ずつが参加。事前のアンケート調査で、商業施設ではカフェ、公共施設では公園・広場、全体では自習スペースを望む声が最も多かったことから、その理由やそれぞれの施設の具体的なイメージについて職員が質問。生徒たちは「カフェやスーパー、書店などの複合施設があれば、便利で人も集まりやすい」「勉強できるスペースも備えたカフェが欲しい」などと答え、「自由にボール遊びなどができる広場に、習い事や展示発表ができる公民館を併設してはどうか」など、幼児から高齢者まで全世代の利用に目配りした意見も出されました。

 本校3年の若狹なな子さんは「両親共働きが多い私たちの世代と街づくりを主導している大人とでは育った環境や視点が異なり、放課後や休日を過ごすのに必要と考える施設も違うと思うので、私たちの声に耳を傾けてくれるのはうれしい。いろんな意見に接して、こんな考え方もあるんだと勉強になりました。どんな活用プランが出来上がるか楽しみです」と話していました。

 四国財務局と大学生グループはこの日のヒアリング結果なども参考に検討作業を進め、10月には学生による活用策の発表会を予定しているそうです。