松下悟さん(25) 香川県済生会病院  (平成28年度普通科特別進学コース卒業)

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  • ●緑内障治療の専門医を目指しています

 昨年3月に香川大学医学部を卒業し、現在は初期研修医として香川県済生会病院に勤務しています。総合内科の初診を担当したり、眼科の手術を見させてもらったり、結構忙しいですね。今年12月には香川大学医学部付属病院に戻って眼科の専攻研修を受ける予定です。目標は緑内障治療の専門医。緑内障で悩んでいる患者さんが多いので、外来でしっかりコミュニケーションをとりながら治療に当たり、患者さんに寄り添える医師になりたいと思っています。

 

  • ●小学校の卒アルに、将来の夢は「医者」

 両親ともに勤務医の共働きでした。二人とも休日出勤のときは母の勤務先の病院が僕の居場所。診察室にも時々入ったりして仕事をしている母の背中を見て育ちました。医者になろうという気持ちはごく自然に膨らんでいったと思います。小学校の卒業アルバムに、将来の夢は「医者」と書いたのを覚えています。

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  • ●僕一人のために夜遅くまで指導、ありがたかった

 特進コースでは課外授業に鍛えられました。平日は午後9時ごろまで、土曜日も午前中、3年次は終日という、かなりのハードスケジュール。唯一休みの日曜日が模試で埋まって3か月間休みがなかったときは、さすがにきつかったです。でも、おかげで偏差値がみるみる上がって、勉強が楽しくなりました。

 大学入試の二次試験を控えた時期には、試験科目の多い僕一人のために先生方が居残りで夜遅くまで指導してくれました。ありがたかったです。でも、勉強一本やりじゃなくて、いたずら好きな先生、冗談好きな先生もいて、楽しいクラスでした。

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  • ●国立大学医学部合格第1号

 理数系はもともと得意。英語が苦手で困っていましたが、そんな時に担当の先生から言われたのが「細かな文法にとらわれず、分からない単語が出てきても文脈から推測して長文を和訳していきなさい」。単語帳を引くのが面倒くさい僕には、このやり方が合っていたんでしょうね。我慢強く取り組んでいるうちに、英語の成績が飛躍的に良くなっていきました。苦手教科がなくなったことで受験に自信がついて、学校で初めて国立大学医学部に合格でき、卒業時には成績優秀で理事長賞をいただくことができました。

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  • ●休日はもっぱらゲーム

 根っからのインドア派。休日は家でゲームをやっていますね。子どもころから大好きでした。コツコツとレベルを上げていくゲームが好きで、RPGが得意です。自分がこれまでやってきた勉強の仕方と共通点があるような気がします。

  • ●受験で燃え尽きてしまわないように

 医療従事者を目指す後輩に伝えたいのは、受験勉強で燃え尽きてしまわないようにということ。医学部に入ってからのほうが勉強は大変です。成績が良いからという理由だけで医学部に入ると、医学の勉強が面白くなくて続かなくなる。現に、僕の周囲でドロップアウトした学生を何人か見てきました。医師の仕事に魅力を感じ、その忙しさにも耐えられるという強い気持ちがあれば、もちろん医療の道を目指して頑張ってほしいと思います。

       (令和6年6月取材)