高松市出身の現代美術家川島猛さんの作品展が高松市美術館開館35周年特別企画として同美術館で開かれています。国際的評価を得るステップとなった1963年の渡米から帰国後の今日まで60年間の創作の軌跡をたどる展観で、いわば『川島ワールド』の集大成。本校のインターテラスを飾る作品も図録や映像で紹介されています。
今展では代表作「レッド・アンド・ブラック・シリーズ」など28点を展示しているほか、本校の「ドリームランド 2007 タイム・イズ・タイム」など、川島さんが手がけた高松市内のパブリックアートをスライドショーや図録で取り上げています。
「タイム・イズ・タイム」は、2007年の新校舎落成を記念し、吹き抜けのインターテラス壁面に取り付けられた作品で、絵画と5つのレリーフで構成。レリーフは走る様子や踊る姿が抽象的にデザインされ、絵画も「ドリームランドシリーズ」らしい明るさと躍動感にあふれています。制作当時、川島さんは「今、過ごしている時間を大切に、高校生活を前向きに送ってほしいという願いを込めた」と話されていました。
川島さんは今年93歳。53年間の滞米生活を終えて帰国後は、高松市内にアトリエ兼ミュージアムを開設し、今も創作に打ち込む毎日です。
今を大切に―。川島さんのメッセージが込められた「タイム・イズ・タイム」は、校舎の真ん中から生徒の姿を見守り続け、「みんな頑張れ」と背中を押してくれているような気がします。
図録に収められた「ドリームランド 2007 タイム・イズ・タイム」
スライドショーでも紹介
高松市美術館で開かれている「川島猛展」
インターテラスで活動する生徒たちを見守る「タイム・イズ・タイム」