卒業式を翌日に控えた28日、巣立っていく教え子にエールを送ろうと、3年団の先生らがオリジナルソング「福寿草」をサプライズで披露。思いのこもったプレゼントを受け取った卒業生の頬を涙が伝いました。

「今から歌をプレゼントします」。卒業式の予行が終わった体育館アリーナにアナウンスが響き、先生たちの合唱が始まりました。

 ♪喜びのとなりに 咲く花がある―。卒業記念ソング「福寿草」は進路指導担当で国語科の関栄二先生が作詞し、3年団の先生らが作・編曲を担当。授業の合間を縫いながら、生徒に内緒で練習してきました。福寿草の花言葉は「幸せを招く」。喜び、悲しみを共有した友との思い出を大切に未来へ羽ばたき、充実した人生を築いてほしいという願いを込めています。

 卒業生は、3年間の思い出を歌詞に重ねながら、じっと聴き入り、合唱の後、先生方が一人ずつメッセージを贈ると、目頭をぬぐう姿も。空手道部で全国制覇を達成した岩本遼さんは「コロナ禍のさまざまな制約の中でも、学校生活を少しでも充実したものにと先生方は懸命に努力してくれました。最後にこんな素晴らしいプレゼントをいただき、本当に感謝しています」と話していました。

 「福寿草」を収録したCDは卒業生全員に贈られます。

「福寿草」

とても小さな花だけど きみに見せたい花がある

きみと過ごした教室の窓辺に そっとおいとくね

「ひとりじゃないよ」となりの席で きみの背中が笑ってる

「ありがとう」さわやかな風 きみの心に届けよう

もうすぐ別れの春がくる もう会えないかもしれないね

それでもずっとずっとずっとずっと きみのほほえみさがしていいですか?

それでもずっとずっとずっとずっと きみを好きなまんまでいたいから

あーあー喜びのとなりに 咲く花がある

その花は福寿草 きみに見せたい福寿草

とても小さな花だけど きみに見せたい花がある

きみと走ったグランドの 日だまりの中おいとくね

「みんなで立つよ」スタートライン きみの鼓動が呼んでる

「だいじょうぶ」まっ白い雲 きみの心を支えよう

もうすぐ別れの春がくる もう会えないかもしれないね

それでもずっとずっとずっとずっと きみと走り続けていいですか?

それでもずっとずっとずっとずっと きみを好きなまんまでいたいから

あーあー哀しみのむこうに 咲く花がある

その花は福寿草 きみに見せたい福寿草

とても小さな花だけど きみに見せたい花がある

きみと帰った階段の手すりの 横においとくね

「歩いてゆくよ」それぞれの道 きみの涙が光ってる

「さようなら」夕焼けの空 きみの心に伝えよう

もうすぐ別れの春がくる もう会えないかもしれないね

それでもずっとずっとずっとずっと きみに夢を重ねていいですか?

それでもずっとずっとずっとずっと きみを好きなまんまでいたいから

あーあー楽しさを抱きしめ 咲く花がある

その花は福寿草 きみに見せたい福寿草