「進路選びは生き方選び」/2年生キャリア学習

 進路決定の大切な時期を控えている2年生を対象にしたキャリア学習を10日、校内テレビ放送で実施しました。

 今年度から本校と高松市内の専門学校グループが連携して取り組んでいるキャリア教育・地域人材養成事業のプログラムの一つで、この日は同専門学校の先生から「進路を検討する前に知っておくべきこと」と題するお話を伺いました。進路選択の参考になるキーワードがたくさんありましたので、講話の概要を再掲しておきましょう。


 【やってはいけない3つの選び方】なりたいもの、やりたいこと、将来の夢を尋ねられて即答できる人はまだ少ないと思います。だからといって①とりあ  えず②なんとなく③しかたなく―で進路を選択してはいけません。

 【アリかキリギリスか】二者択一の問題です。〈甲子園常連校の補欠か、弱小チームのエースで四番か〉〈将来に備えコツコツ頑張るアリか、今が良ければいいとその日その日を楽しく過ごすキリギリスか〉〈将来は地元で働くか、親元を離れて働くか〉。どちらを選んでもいいのですが、なぜそちらを選ぶのか、理由を明確にしておくことが大切です。

 【考え方は選べる】ある超有名企業がかつて採用面接で、「あなたは運がいいと思うか、悪いと思うか」と尋ね、「運がいい」と答えた学生だけを採用したというエピソードがあります。運がいいか、悪いかは考え方次第。ネガティブに考える人はうちの会社には向かないというのが理由でした。

 いま五輪に出場しているスノーボードの平野歩夢選手は5年前、選手生命にかかわる大けがをし、懸命にリハビリを重ねました。その時のことを振り返った彼の言葉があります。「動けない時に何をするか。人一倍考えられるこの時間を使って『けがをしてよかった』と思えるようにならないといけないと思った」。

 どんな状況にあっても考え方一つで行動は変わります。言い換えると、「考え方は選べる」のです。

 【ぶ活】どの学校に進学するか、どんな仕事に就くか、結婚するとすれば誰を伴侶にするのか―。人生は選択、「選ぶ活動」の連続ですが、その際は自分の価値観に基づいて自分で考え、行動し、選ぶこと。進路選びは結局は生き方選びなのです。みなさんは、将来に悔いを残さないために、残された時間の中で、しっかりと進路選択の準備、「ぶ活」に取り組んでください。


 *【考え方は選べる】の項で紹介された平野歩夢選手は講話翌日の11日、北京冬季五輪スノーボードハーフパイプで前人未到の大技を成功させ、逆転で金メダルを獲得しました。ポジティブ思考に支えられたひたむきな努力の結実。平野選手の言葉に、あらためて千金の重みを感じます。